
備えは必要だけど・・・・
2026年4月6日、木原稔官房長官は記者会見において、中東情勢の悪化に伴い懸念されていたプラスチックの原料「ナフサ」の供給不足情報を明確に否定しました。
危機感を持つことも大事ですが、悪戯に煽るのも「悪」だと思う。それが今までの「エネルギー政策(原子力)」の足を引っ張ってきた人間も含まれる事に憤りを感じます。
政府によるナフサ供給状況の確認
政府は、日本全体で必要となる量は十分に確保されており、「現時点で需給上の問題は生じていない」と強調しています。具体的には、合計で約4カ月分の在庫・供給網が確保されていると説明しています。
約2カ月分: すでに調達済みの輸入ナフサおよび国内精製分
約2カ月分: 中間段階にある化学製品の在庫
官房長官からの要請
木原官房長官は、SNS等で拡散される「供給不足」といった真偽不明の情報に対し、以下の点に注意するよう呼びかけています。
公式見解の確認: 不安に思う情報に接した際は、政府の公式発表を確認すること。
情報の拡散防止: 根拠のない情報を不用意に拡散しないこと。
一部の市場分析では地政学的リスクによるコスト増を指摘する声もありますが、政府としては「物資の物理的な不足」については否定し、冷静な対応を求めている状況です。

誰が発信しているのか
2026年4月6日の木原官房長官の会見、および高市早苗首相のSNS発信において、特定の個人の名前を「犯人」として断定・告発したわけではありません。
しかし、政府が「火消し」に走る直接のきっかけとなった情報の「発信源」については、以下の2つのルートが波紋を広げていたことがわかっています。
専門家によるSNSでの警告(境野春彦氏)
資源エネルギー庁の有識者委員も務める境野春彦氏が、3月末に自身のSNS(X)で行った発信が大きな注目を集めました。
高市首相が「中東以外からの調達に切り替えている」とした投稿に対し、境野氏は「中東からの輸入しかないのが現実」「(政府は)目を覚ましてほしい」と真っ向から反論。
この専門家による「政府の見通しは甘い」という指摘がSNSで拡散され、「実は在庫が底をつくのではないか」という不安を増幅させる形となりました。
報道番組(「報道特集」など)による指摘
TBS系の『報道特集』(4月4日放送)や『サンデーモーニング』などが、ナフサ供給不足による医療現場や日常生活への深刻な影響を特集しました。
番組内で「6月にはナフサが確保できなくなる可能性がある」といった趣旨の指摘や、医療用プラスチック製品の欠品リスクが報じられました。
高市首相はこれらに対し「事実誤認だ」とSNSで不快感を表明。木原官房長官も本日の会見で、SNS上の「6月枯渇説」を明確に否定するに至りました。
結論として
ネット上では、これらの情報を鵜呑みにして「買いだめ」を推奨したまとめサイトや、インフルエンサーのアカウントも多数存在しましたが、特定の1人がすべてを仕組んだという性質のものではないようです
ナフサとは
ナフサ(Naphtha)は、一言でいえば「石油化学製品の最も基本的な原料」です。原油を蒸留する過程で生まれる製品のひとつで、日本では「粗製ガソリン」とも呼ばれます。
私たちの身の回りにあるプラスチックやビニール、合成繊維などの多くは、このナフサを原料として作られています。
どうやって作られるのか
原油を加熱して蒸留すると、沸点の違いによってさまざまな成分に分かれます。ナフサは、ガソリンとほぼ同じ温度帯(約30℃〜180℃)で抽出される液体です。
- ガス・ガソリン・ナフサ(軽質成分)
- 灯油・軽油(中間成分)
- 重油・アスファルト(重質成分)

主な用途
ナフサはそのまま燃料として使うよりも、さらに「分解」して別の物質を作るための材料として重要視されています。
エチレン・プロピレンの製造
ナフサを高温で熱分解すると、プラスチックや合成ゴム、合成繊維の基礎となる成分が取り出されます。
- プラスチック製品 レジ袋、ペットボトル、家電の筐体、自動車部品など。
- 化学繊維 ポリエステルやナイロンなどの衣料品。
- ガソリンの調合 自動車用ガソリンの原料の一部としても使用されます。
なぜニュースになるのか
日本はナフサの多くを輸入に頼っているため、中東情勢の悪化などで供給が滞ると、「あらゆるプラスチック製品や化学製品の価格・生産」に直結します。
そのため、経済の安定性を測る重要な指標として、在庫状況や供給見通しが政府から発表されることがあります。
いわば、現代社会における「ものづくりの出発点」といえる物質です。

原子力発電の再定義
安全性の大前提のもと、ベースロード電源としての活用が議論されています。
次世代革新炉の開発: より安全性が高く、事故時のリスクを低減した「小型モジュール炉(SMR)」などの導入検討。
運転期間の延長: 原則40年、最大60年とされていた運転期間について、一定の停止期間を計算から除外することで、実質的に60年を超える運転が可能になる法整備が進められました。
再稼働の加速: 規制委員会の審査への対応を効率化し、地元の理解を得ながら、審査に合格した炉を速やかに稼働させる体制構築が急がれています。
次世代革新炉の開発と建設
従来の大型軽水炉の反省を踏まえ、より安全性を高めた新しいタイプの原子炉への投資が進んでいます。
小型モジュール炉 (SMR): 工場で製造して現地で組み立てる方式。冷却の自動化など安全性が高く、初期投資を抑えられるメリットがあります。
高温ガス炉: 発電だけでなく、水素を効率よく製造できる熱源としても期待されています。
革新軽水炉: 既存の技術をベースにしつつ、過酷事故への耐性を飛躍的に高めた次世代型です。
まとめ
エネルギー問題は、国家の安全保障であると同時に、私たちの生活や仕事に直結する「自分事」です。
特に50代以降の世代にとっては、次世代にどのような環境と負債、そして技術を残すのかという「責任ある選択」が問われています。技術の進化と社会のニーズを冷静に見極め、効率的かつ合理的なエネルギー構造を再構築していくことが、今求められている本当の「方向転換」と言えるでしょう。


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