連休前にお休みを頂きました
世間では今週末は連休。しかも夏山シーズンが始まる。その前にお休みを頂き登山してきました。行先は、私の原点とも言える「北アルプス」、と言うか、好きな山は何度登っても良いものです。私の山のスタート地点。
最近思うのは、年を重ねたなりの登山を楽しもうという事。今まで泊まった事の無い山小屋に泊まってみたいと思っています。
穂高という山
縦走も含め、何十回も登ったこの山の良さは、国内の山の中でもトップクラスの荒々しさ。四肢をフルに使う登山技量、三点支持の基本を忘れずに登ることがセオリーです。気を緩めると滑落の危険が高まります
スタートは上高地
名古屋からですと、上高地行き夜行バスもあります。が、シーズン中は曜日問わず、座席の確保が大変です。増便もないので、正しく「狭き門」です。
今回は、特急しなので松本まで行き、そこから予約制の上高地行きのバス「ナショナルパークライナー」をチョイスし上高地バスターミナルへ向かいました。到着は12時頃。ここからスタートです。

初日の宿泊地
出来たら初日には「横尾」まで行きたい所なのですが、あいにく部屋が満室。という事で、人生で初めて「徳澤園」で一泊となりました。到着は13時40分。なんとなく時間が勿体ない。横尾までは標準コースタイムで1時間10分です。

徳澤園の良さは場所の利便性に由来します。実は横尾まで搬入ルート(車道)があります。緊急車両も横尾までは駆けつけることができる訳です。そのため施設や料理も最高です。

2日目
ここからは怒涛の登りです。朝6時に出立し、横尾までは比較的平坦な林道です。横尾到着は6時35分でした。
ここから涸沢へ向かいます。
涸沢ヒュッテ涸沢小屋分岐9時、涸沢小屋に着いたのは9時17分。ここで一休みです。標高は大よそ2,500m

ここからは「ザイテングラード」へ
涸沢をベースキャンプとした後、奥穂高岳へ至る最大の難所が「ザイテングラート(Seitengrat:ドイツ語で『支稜』の意)」です。
涸沢カールから穂高岳山荘が建つ白出のコル(鞍部)へと突き上げる、標高差約400mの急峻な岩の尾根道となります。毎年のように滑落や落石事故が発生する危険箇所でもあるため、確実な技術と慎重な行動が求められます。
ザイテングラートのルート解説
涸沢からザイテングラートを経て穂高岳山荘に至るルートは、大きく3つのセクションに分かれます。

涸沢〜ザイテングラート取り付き(アプローチ)
残雪期・初夏は雪渓歩きに注意
涸沢ヒュッテ・涸沢小屋を出発し、パノラマコース分岐を経てカール底のガレ場を登っていきます。夏場でも遅くまで雪渓が残るエリア(小豆沢周辺)を横切るため、時期によってはアイゼンや軽アイゼンが必要になることもあります。
ザイテングラート下部〜中間部
ペンキマークを見落とさない
取り付きからいよいよ本格的な岩場が始まります。岩に描かれた「◯」や「矢印」のペンキマークを忠実に辿ってください。ルートを外れると浮石(踏むと動く不安定な岩)だらけの危険地帯に入り込んでしまいます。
ザイテングラート上部〜穂高岳山荘
傾斜が増す核心部
上部に行くほど傾斜が急になり、手足を使った「三点支持(三点確保)」が連続する鎖場・梯子場が現れます。登りきって視界が開け、立派な石垣が見えれば穂高岳山荘(白出のコル)に到着です。
白出のコルに到着
涸沢小屋10時出立~穂高岳山荘12時20分(休)。ここで休息をとり足を休める。この日の行程は、標高差1,500mとハード。

12時30分に「穂高岳山荘」出発~13時13分に無事山頂到着しました。天候は悪くは無いものの、あいにくガスが掛かっていて眺望はあまり良くはありませんが、達成感を味わう。祠にはいつもお賽銭を入れ山の神様にお祈りします。


13時45分下山開始
すぐさま下山開始です。下りは時間をかけて下っていきます。その理由は、登山は登りよりも下りが「身体」特に「足」へのダメージが大きいからです。ザイテングラード経由の涸沢小屋までの標高差は835m、最大勾配は41.6%となっていて、わずか2㎞でこの標高差。
今晩は涸沢小屋で宿泊

翌日の予定は「北穂高岳」。涸沢小屋から南鐐を登ります。距離1.6km、標高差768mをコースタイム2時間30分で登ります。こちらの傾斜もかなりシンドイ。おまけに日差しがもろに当たるため、体力の消耗が激しい。



こちらもガスって視界なし。でも寒いぐらいに体が冷える。ウインドブレーカー必携

涸沢小屋2泊目

涸沢ヒュッテのテント村もまだ少なめ。連休になったら一杯になるのだろう。

大塚食品さんがゼリー状カロリーメイトを配っていた。1個頂いたが、翌日の朝ご飯の「お弁当」引き取りの際にも1個頂く。なぜかビデオ撮影付き。プロモーションですね。これと各山小屋で配布されている「味の素試供品のアミノバイタル」で足の疲労感も改善。
下山

涸沢小屋4時50分~横尾7時~(朝ご飯)
涸沢小屋で用意していただいた「お弁当」をここで食べます。

徳澤園到着8時~河童橋到着9時23分でした。9時40分のあかんだな駐車場行きバスで「平湯温泉」へ。いつもの定番「ひらゆの森」にて3日間の汚れを落としさ「高山」へ

奥穂高登山 涸沢の楽しさ
奥穂高岳への登頂を目指すにあたって、ベースキャンプとなる「涸沢(からさわ)」は単なる中継地点ではなく、登山者にとって特別なご褒美のような場所です。
氷河に削られてできた巨大なお椀型の谷(カール)に広がる景色と、独自の山岳カルチャーが融合した涸沢の魅力をご紹介します。
圧倒的なスケールの絶景
涸沢の最大の魅力は、穂高連峰(奥穂高岳、涸沢岳、北穂高岳)の岩峰群に三方をぐるりと囲まれた大パノラマです。
とくに9月下旬から10月上旬にかけての紅葉シーズンは、ナナカマドの赤、ダケカンバの黄、ハイマツの緑、そして岩肌の白と空の青が織りなす見事なコントラストを描きます。
また、宿泊者だけが味わえる特権がモルゲンロート(朝焼け)です。日の出と共に、太陽の光が穂高の荒々しい岩肌を上部から徐々に真っ赤に染め上げていく神々しい光景は、登頂前の士気を最高潮に高めてくれます。
穂高の岩肌が燃えるように染まる朝焼け. 出典: 山と溪谷オンライン
涸沢ヒュッテのテラス文化
今回は泊まりませんでしたが、厳しい上高地からのアプローチ(横尾経由で約6時間)を終えた登山者を待っているのが、涸沢ヒュッテの名物です。
穂高を肴に味わう名物の生ビールとおでん. 出典: 気ままな時間を ゆったりと – エキサイトブログ
- 生ビールとおでん: 標高2,300mの絶景テラスで、穂高の峰々を見上げながら飲む冷えた生ビールと、温かいおでんは登山界隈で一種の「様式美」となっています。
- テント村の夜景: 夜になれば、カール底に張られた数百張りの色とりどりのテントに明かりが灯り、まるで宝石箱のような幻想的な光景が広がります。ソロ登山であっても、この空間を共有する登山者同士の静かな一体感を感じられる瞬間です。
アタックへの戦略的ベースキャンプ
楽しさだけでなく、実用面でも涸沢は非常に重要です。
奥穂高岳へ至るルートには、落石リスクが高く険しい岩稜帯「ザイテングラート」が控えています。上高地から一気に奥穂高岳を目指すのは体力的に非常にシビアですが、涸沢で一泊して高度順応と疲労回復を図ることで、翌朝一番の体力・集中力が充実した状態で核心部へアタックできます。
過酷な高所登山の緊張感の前に、心身をリラックスさせてくれる「オアシス」のような空間。それが涸沢最大の魅力です。
ソロ通過時の3つの注意点
単独行の場合、トラブル時のリカバリーが難しいため、徹底した自己管理とリスク回避が必要です。
「落石」の加害者にも被害者にもならない
ザイテングラートで最も多い事故が落石です。
ヘルメットは必須: 涸沢を出発する時点から必ずヘルメットを着用してください。
浮石を踏まない: 足元をよく確認し、重心を乗せる前に岩が動かないかテストする癖をつけましょう。万が一石を落としてしまった場合は、大声で「ラーク!(落石)」と叫び、下の人に知らせる義務があります。
上部の動向に注意: 常に上の登山者の動きに気を配り、落石の音が聞こえたら即座に岩陰に隠れる姿勢をとれるようにしておきます。
「すれ違い」は登り優先だが、臨機応変に
基本の登山マナーである「登り優先」はザイテングラートでも同じですが、道幅が狭くすれ違える場所が限られています。 ソロの場合、自分のペースで動けるからこそ、安全にすれ違える広いスペース(テラス状の岩場など)を見つけたら、自分が登りであっても待機して道を譲る心の余裕が安全に繋がります。無理なすれ違いは滑落や落石の直接的な原因になります。
ペース配分と「引き返す勇気」
急登と高度の影響(標高2,500m〜2,900m)で、想像以上に息が上がります。ソロはマイペースで歩ける反面、オーバースピードになりがちです。「息が切れないペース」を意識し、こまめに短い休憩をとりましょう。 また、稜線に出るため強風や悪天候の影響をダイレクトに受けます。岩が濡れると難易度が跳ね上がるため、雨天時や強風時は無理をせず涸沢に留まるか引き返す判断が命を守ります。
まとめ
とにかく暑さに参りました。名古屋が38℃という酷暑にだったこの日。下界と比べれば涼しいとは言え、小屋付近でも25℃、稜線は直射日光をもろに受けます。稜線直下は気力勝負、また一度ガスが掛かると急激に気温は下がり、汗をかいた衣服に加え、風も相まって非常に寒いです。この体感のコントロールが高山では重要になります。


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