雷鳥と飛騨山脈
久しぶりに山の話。
コロナも徐々に悪化している愛知県。
またしても緊急事態宣言が発布されてしまいました。
県を跨いでの山へ行くのも自粛期間ですが、
また雷鳥に癒されにいきたいと思う今日この頃。
皆さんは雷鳥は見た事がありますか?
北アルプスなど頻繁に登山されている人でしたら
出会った事もあるかと思います。
最近ではごく限られた山域にのみ生息している
キジ科の鳥です。
日本の雷鳥は、世界的に見ても
南端にポツンと飛び地分布して生息していて、
ライチョウ種の中でも亜種です。
国内を見ると
高山帯の生物環境を持つ日本南端は
白山です。
元々、白山には雷鳥は生息していないと思われていました。
2009年、この白山で雷鳥目撃のニュースがあり、
その後、調査も行われましたが
2016年の目撃を最後にそれ以降確認されてません。
また富士山でも生息させよう試みた事もあったようですが、
やはり榛松帯を住処としていますので
無理だったようです。
飛騨山脈の雷鳥たち
岐阜県、長野県、富山県の県鳥である雷鳥。
カミナリのトリと書くように
雷鳥は天気の悪い時によく出会います。
警戒心が強いので人間の気配にも
敏感。ですので出会うのは
他の登山者がいなくて私一人の時ばかり。
そして、一瞬の撮影会が始まります。
立山の雷鳥は人懐っこいのですが、
岐阜県の雷鳥は少々人見知り。
なかなか出てくれませんね。
私が出会った雷鳥たち
さてさて
飛騨山脈の雷鳥たちの写真をご覧ください。
写真として残っているものは
ごく僅かしかありませんでした。
最初の頃は出会う度、
凄く興奮して写真を撮りまくってました。
それがやがて山の日常光景に変わっていき
何時しかそっと眺めるだけで
心癒される存在になっていきました。
夏の雷鳥
雷鳥の生息数は国内でも2000羽程度と言われ
その大半は北アルプス周辺に集中し
富山から長野岐阜にかけてで1500羽程度、
乗鞍や御嶽で100羽程度と推定されてます。
その他、頸城山塊(新潟、くびきさんかい)
南アルプスに若干の生息が認められています。
生体数は現在も年々減少していて、
本当に希少動物です
天然記念物に指定されてますので
当然、捕獲も売買も禁止されてます。
いつも榛松に隠れて身を伏せていますが、
もし見る事が出来たら運がいい。
雨の大キレットで撮影
冬の雷鳥
雷鳥は暑さが苦手です。
生息域も2,200m〜2500m付近と一年通して寒い場所。
26℃を超えると動きも弱ってくるらしく、
逆に冬は地表の雪の上を歩き回ってます。
私は極端な環境主義者ではありませんが、
生息数の減少には人間の存在が大きいと言われ、
環境汚染や登山者増加による榛松帯の荒廃。
登山者増加による個体のストレス。
人間の持ち込む菌類、ペット持ち込みによる動物の病気。
山小屋から排出物に混じる細菌類等々、
が原因ではないかと言われています。
これらは明確な確証はありません。
とは言うものの、
もっと真剣な対策が必要です。
コロナ騒ぎと一緒で一人一人の意識を高めないと、
身勝手では解決しない問題です。
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