公共交通機関で山に行く
環境保護と登山
環境保護の重要性に
ついてはもう言わずもがなですが、
自然を楽しむ登山と環境負荷の軽減、
これが永遠なテーマ
17年前以前、乗鞍スカイラインでは
一般車の立ち入りは自由でした。
その結果何が起きたかと言うと
榛松枯れなどの生態系に影響が
出ただけではなく、ペットの
持ち込みや、高山植物の違法
採取など、不法地帯に。
中でも一番問題は
大量な自家用車の渋滞による
アイドリング。
無用なco2排出による大気汚染でした。
平地よりも急な登りの続く山間部
の方が当然排出量が多いのです。
かつては激しい渋滞だった乗鞍や上高地
私は高校生の頃、乗鞍スカイライン終点
畳平で配達助手のバイトをした事があります。
当時、朝の3時にゲートが開くのですが、
それに合わせて夜中にゲート前待機でした。
じゃないと一般車で一瞬にして駐車場が
満車になってしまうからでした。
平日のみマイカー規制の無かった上高地でも、
満車の駐車場の空き待ちで数時間の渋滞は日常茶飯事でした。
乗鞍も、その後にマイカー規制される上高地も
こんな状況だったのです。
山間地域では車無しでは命に関わります。
ですので一概には反対できないのですが、
一度はやってみてほしいエコ登山。
公共交通機関を使うメリット
登山で電車やバスを使う最大のメリットは
登り口と下山口で違う場所 へ行けるという事でしょうか。
かつて立山から新穂高まで縦走したことがありますが、
どこへ降りても自由な気分は良いものです。
「ここまでいって調子悪ければここで降りよう」
とかエスケープできます。
ただし、これも事前情報の収集がモノを言います。
北アルプスなど人気の山では何とかなっても、
交通網の発達していない山域では下山後が大変になります。
最近はスマホが普及し、現地での情報収集は
容易になりましたが、やはり事前に計画を立て
さらに小屋などでの確認も必要です。
あと下山後の疲れ切った体には、
運転しなくても良いというのは最大のメリット。
お風呂へ入ってビールを飲んでも
飲酒運転にはなりません。
制限される山域
電車やバスを使った山登りで
一番のデメリットは
条件の整った山にしか登れない事。
山深い集落には電車はおろか
バス路線の無い地域も珍しく無く
あったとしても日に1往復とか、
休日は運休とか。
タクシーを使う選択肢もありますが、
数人で乗り合わせていかないと高く付きます。
名古屋から北アルプスへ
東京や大阪に比べ直通バスなどが少なく、
距離は近いものの登山に関しては
決して便利が良い場所ではない名古屋。
それでも北アルプスは
とっても行きやすいところなので
計画も立てやすい。
まずはメジャーな山域から
お得な切符を使おう
名古屋から北アルプスへ向かうのに
便利なのはJR東海の飛驒路フリーキップ。
JR東海(関連リンク)
この切符は、名古屋市内から飛騨金山〜飛騨古川間の特急往復指定券と、
飛騨金山〜飛騨古川間のフリー切符(特急普通乗車可)です。
お勧めポイントは
① 高山〜新穂高間や白川郷間の路線バスフリー乗車券付き、
またはタクシー6,000円分付きかで選べます。
新穂高まで行くのならバスプランがお勧め。
② 名古屋市内発着なら同一料金です。
③ 有効期間は3日間。通常は繁忙期は使えないのですが、
2021年はGWも利用出来ます。
④ 価格は12,370円
通常料金はバスの方が安くなりそうですが、
自宅から新穂高までですとほぼ変わりません。
その他、名古屋からのアクセス
季節によって
上高地・新穂高行きの深夜バスもあります。
(名鉄バスセンター発)
こう言った情報収集も
登山の楽しみを膨らませてくれます。
一度、実体験してみては?
登山のチケットをコンビニで買ってはいけない訳
一見便利なコンビニの落とし穴
登山に行くときは事前にいろいろチケットを
買う機会もあると思います。
特に忙しい仕事の合間を縫って準備を進めるため、
ついつい近くにあるコンビニで交通機関や宿などの
チケットを購入しがちです。
確かに店頭にある端末で、いつでもどこでも購入でき
大変便利なものなのですが、落とし穴もあるので
注意が必要です。
自然相手の登山は柔軟に変更できる手段で
計画しましょう。
予定変更の難しさ
天候不良や体調不良による中止はよくある事ですね。
でもコンビニ発券の場合、基本的に急なキャンセルや
日程変更に対応してない場合が多いです。
登山の場合、どうしても天候に左右されてしまいます。
たとえば天候悪化による交通機関の運休などでしたら
払い戻しが可能ですが、登山の天候については
客都合によるキャンセルになり
お金は戻ってきません。
実例を挙げると
新穂高ロープウェイはコンビニ発券機で割引購入可能ですが、
有効期間が5日しかありません。
1週間延期になったらその券は無効です。
この時は、取次代理店であるJTBへ連絡を入れた所、
運行会社へ直接交渉して欲しいとのこと。
運行会社の許可が得られたら初めて
期限切れ後のチケットの使用ができます。
もちろん払い戻しは不可です。
キャンセルの手間が結構かかる。
これは経験談ですが、
名古屋から上高地までのバスチケット。
ネットからの予約だったのですが、
受け取りと支払いをコンビニ指定してしまいました。
で、荒天予報でしたのでキャンセルしようと
発行元(コンビニ発券の場合、旅行会社取扱いになる)
へ連絡したのですが、北海道のセンターまで返送しろと
言われ返送しましたが、返金までには結構期間を要します。
忙しい中でのこの手間はほんとスマートではありません。
安易なキャンセルはご法度
基本的に安易なキャンセルは控えてください。
常に天候の動向は注視し、
出来たら一週間前には決定したいところです。
天候等で登山の中止をせざる得ない場合は、
予約しているところ(山小屋)には早期連絡
をお願いします。
結果的に
バス鉄道は駅窓口での購入がベストです。
たとえば先日ご紹介しました「飛騨路フリーキップ」ですが
JR発券なので、便変更の場合、
特急の時間変更は可能です。
(出発時間前、1回のみ)
乗り遅れた場合は当日の特急普通席のみ乗車可能です。
手数料は取られますが、使用前の切符は払い戻しできます。
一方、
JR系旅行会社発行のもの(ぷらっとこだまのような)、
コンビニ発券のものの一部ははツアー扱いになります。
ツアー扱いのものはキャンセル条件をよく確認し
購入が必要です。
ネット予約の受け取りについても窓口での受け取りもしくは
電子チケットのようなものがいいでしょう。
現地の各種チケットについても
有効期限のあるチケットについては
事前購入しない方が確実かもしれません。
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