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中国軍機、自衛隊機にレーダー照射

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中国軍機、自衛隊機にレーダー照射問題

2025年12月6日、中国軍の戦闘機が自衛隊機に対してレーダー照射(火器管制レーダーの照射)を行いました。

これは直近で発生した重大な事案であり、ミサイル攻撃の準備段階とも取れる極めて危険な行為です。

この件での、国内のマスコミは「高市総理の答弁をきっかけに」と、高市総理の責任を印象付けるような報道をしています。しかし実際、今回の件がこれがいかに危険な行為か、こういった無法国家とどう付き合うべきかを改めて考えるべきと思います。

以下に、今回の事案のポイントと、なぜこれが危険なのかをまとめました。

1. 今回の事件の概要(2025年12月6日発生)

  • 発生日時: 2025年12月6日 午後4時半頃と午後6時半頃(計2回)
  • 場所: 沖縄本島の南東の公海上(太平洋)
  • 状況: 中国海軍の空母「遼寧」から発艦した戦闘機(J-15とみられる)が、スクランブル(緊急発進)対応していた航空自衛隊の戦闘機に対し、火器管制レーダーを照射しました。
  • 政府の対応: 小泉進次郎防衛大臣が緊急会見を開き、「航空機の安全な飛行に必要な範囲を超える危険な行為」として、中国側に強く抗議しました。
  • 外務省の船越健裕事務次官が中国の呉江浩駐日大使を同省に呼び出し、「このような危険な行為が発生したことは極めて遺憾。再発防止を厳重に求める」と強く抗議した

2. なぜ「レーダー照射」が危険なのか

戦闘機や軍艦には主に2種類のレーダーがあります。今回の問題は、後者の「攻撃用」が使われた点にあります。

  • 捜索用レーダー(通常使用):
    • 広い範囲を見渡し、「どこに何がいるか」を探すための目。常に使われており、これだけでは攻撃の意図にはなりません。
  • 火器管制レーダー(今回使われたもの):
    • 「ロックオン」と呼ばれる行為です。ミサイルや主砲を特定の目標に命中させるため、ピンポイントで電波を当て続けるものです。
    • 「引き金を引けば当たる」状態にする行為であり、軍事的には「銃口を突きつけられた」のと同じ意味を持ちます。偶発的な衝突や戦争に発展しかねない非常に危険な挑発行為です。
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3. 過去の主な事例と文脈

今回の事案に至るまで、中国軍は日本や他国の航空機・艦船に対して、危険な挑発行為を繰り返してきました。

「レーダー照射」だけでなく、「異常接近」や「妨害弾(チャフ・フレア)の使用」など、手口は多様化・過激化しています。主な事例を分類して解説します。

1. レーダー照射(火器管制レーダー)の事例

今回の件と最も近い、直接的な攻撃準備行為です。

  • 2013年1月(東シナ海)
    • 対象: 海上自衛隊の護衛艦「ゆうだち」と哨戒ヘリ「SH-60J」
    • 内容: 中国海軍のフリゲート艦が、数キロ離れた場所から数分間にわたり火器管制レーダーを照射。
    • 結末: 日本政府が証拠データを公表して抗議しましたが、中国側は「使用したのは監視用レーダーだ」として事実関係を否定しました。

2. 異常接近(ニアミス)の事例

戦闘機が衝突寸前の距離まで近づき、威嚇する行為です。

  • 2014年5月・6月(東シナ海)
    • 対象: 自衛隊の画像情報収集機「OP-3C」と電子測定機「YS-11EB」
    • 内容: 中国軍の戦闘機(Su-27)2機が、自衛隊機の背後から異常接近しました。
    • 危険性: 最も近づいた時は約30メートルという極至近距離でした。翼同士が接触すれば墜落しかねない距離です。
  • 2022年12月(南シナ海)
    • 対象: 米軍の偵察機「RC-135」
    • 内容: 中国軍の戦闘機(J-11)が、米軍機の機首から約6メートル以内まで接近。米軍機側が衝突回避行動をとる事態になりました。

3. 物理的な妨害(チャフ・フレア・レーザー)

機体に異物を吸い込ませたり、パイロットの目をくらませたりする実害を伴う行為です。

  • 2022年5月(南シナ海)
    • 対象: オーストラリア空軍の哨戒機「P-8」
    • 内容: 中国軍機(J-16)が前方に割り込み、チャフ(レーダー欺瞞用の金属片)を大量に放出しました。
    • 被害: オーストラリア機のエンジンがチャフを吸い込み、あわや墜落という深刻な事態になりました。
  • 2022年2月(アラフラ海)
    • 対象: オーストラリア軍の哨戒機
    • 内容: 中国海軍の艦艇が、飛行中の航空機に向けて軍用レーザーを照射。パイロットの視力を奪う恐れがある危険な行為です。
  • 2024年5月(黄海)
    • 対象: オーストラリア海軍のヘリコプター
    • 内容: 中国軍戦闘機がヘリの進路前方に**フレア(熱源おとり弾)**を投下。ヘリが回避行動を余儀なくされました。

4. 過去の最悪のケース(衝突事故)

挑発行為が失敗し、実際に死者が出た事例もあります。

  • 2001年4月(海南島事件)
    • 対象: 米軍の電子偵察機「EP-3E」
    • 内容: 中国軍の戦闘機(J-8II)が米軍機に対する挑発的な異常接近を繰り返した結果、空中で衝突しました。
    • 結果: 中国軍機は墜落しパイロットが行方不明(後に死亡認定)。米軍機は海南島に不時着し、乗員が一時拘束される外交問題に発展しました。

まとめ

このように、中国軍の行動は単なる「監視」を超え、「相手がどう反応するか試す」「恐怖心を与えて追い払う」という攻撃的なパターンが常態化しています。今回の2025年のレーダー照射も、こうした一連のエスカレーションの流れにあると言えます。

日本
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