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ハローワークでの求人

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人事担当の苦労

ハローワーク(職安)での採用は、無料で利用できる大きなメリットがある一方で、特有の採用リスクが存在します。これから一緒に、どのようなリスクがあるのか、考えます。

ハローワーク採用における主なリスク

ハローワーク採用で一般的によく挙げられるリスクで主だったものです。

リスク要因内容企業への影響
応募者の意欲の差 失業保険の受給(実績作り)が目的の応募が混ざることがある。面接のドタキャンや、採用直後の早期離職につながる。
スキルのミスマッチ 専門職や高度なスキルを持つ層の登録が比較的少ない傾向がある。要件に合う人材が見つからず、選考に時間がかかる。
選考コストの増大 応募のハードルが低いため、大量の書類選考や対応が発生する。人事担当者の業務負担が増え、本来の業務が圧迫される。
情報の鮮度と訴求力 求人票のフォーマットが固定されており、自社の魅力を伝えにくい。競合他社と比較された際、自社の強みが埋もれてしまう。

ハローワークは「誰でも応募できる」という公共の性質上、応募者の数に対して自社が求めるターゲット層がどのくらい含まれているかを見極めることが重要です。

企業側の対応

ハローワークは「誰でも応募できる」からこそ、企業側が入り口で厳しく選別する仕組みを持つことが不可欠です。

1. 応募者の質のバラつきへの対策(見極め術)

「失業給付のために実績だけ作りたい人」や「とりあえず誰でもいい人」を、面接前に排除するテクニックです。

  • 「独自の提出課題」を課すハローワークの紹介状だけでなく、「当社指定の履歴書(アンケート付き)」や「簡単な職務経歴書」の送付を必須にします。
    • 効果: 手間を増やすことで、数撃ちゃ当たる層が勝手に諦めます。
  • 電話またはメールでの「事前ヒアリング」書類が届いたらすぐに面接せず、一度電話かメールで質問を投げます。
    • 質問例:「今回の募集で、当社のどの部分に最も興味を持ちましたか?」
    • 見極め: 返信が極端に遅い、または内容が定型文の場合は、意欲が低いと判断して書類選考で落とします。
  • 「連絡の丁寧さ」を徹底チェック言葉遣いやメールの件名の有無など、社会人としての基礎を厳しく見ます。今回のようなトラブルを起こす人物は、往々にして初期連絡の段階で違和感(高圧的、タメ口、質問を無視するなど)が出ていることが多いです。

2. ミスマッチを防ぐ求人票の書き方(ターゲット選別)

「誰でも歓迎」は、結果的に「誰でもいい人」を呼び寄せます。「求める人」と「求めない人」を明確にするのがコツです。

  • 「仕事の厳しさ」をあえて書く「アットホームで簡単」ではなく、「スピード感が求められる」「正確な事務処理が必須」など、ハードルを明記します。
  • 「ターゲットを絞り込む」言葉を使う
    • × 事務職募集
    • ○ **「Excelでのデータ集計が得意で、細かいミスに気づける方」募集
  • 具体的な「NG条件」を匂わせる「黙々と作業したい方には向きません」「チームでのコミュニケーションを重視します」と書くことで、自分に合わないと感じた人を遠ざけます。

3. 民間求人サイトとの使い分け戦略

すべての採用をハローワークに頼るのは、リスク管理の観点から危険です。

特徴ハローワーク(職安)民間求人サイト / 人材紹介
コスト0円(完全無料)有料(数万〜数百万円)
層の厚さ幅広いが、玉石混交が激しい意欲が高い層、専門職が多い
信頼性誰でも登録可能(リスクあり)サイト側である程度の審査がある
おすすめの用途地域の単純作業、急ぎでない採用重要ポスト、専門職、安全性を優先する採用

【戦略的使い分け】

  • ハローワーク: 補助的な業務や、近隣の主婦・主夫層など、人柄が予測しやすい層を狙う場合。
  • 民間サイト: 会社の核となる人材や、今回のようなトラブルを避けたい「一定以上のリテラシー」を求める場合。

特殊な例ではありますが「時にはこんな事例も」

これは実際にあった事ですが、とある会社で、ハローワークの紹介の人材を「書類選考」でお断りをしました。断った要因は何点かありましたが、全て納得できるものでした。が、その後、求人者から直接会社に電話があり、「落とされた理由」を執拗に聞かれ、「お答え兼ねます」と返したところ、「殺すぞ!」「今から行くからな」など電話で長時間脅されたとの事。(たまたま責任者は不在)

担当者は淡々と事務的に話し「相手が落ち着く」のを待ったそうです。さすがの対応だと感心しました。その後どのような対応をしたかは定かではありませんが、それにしても「殺す」という発言は、単なる不満の域を超えた「脅迫罪」に該当する可能性が高い犯罪行為です。

緊急事態への対応フロー

不採用通知後の脅迫に対しては、毅然とした態度で以下の順に対応してください。

1. 警察への通報・相談

「不採用を伝えた相手から殺害予告を受けた」とすぐに警察(110番、または最寄りの警察署の生活安全課)へ相談してください。

  • 証拠の保存: 電話なら録音、メールやメッセージならスクリーンショットを必ず保存してください。
  • 被害届の検討: 単なる相談だけでなく、被害届を出すことで警察が動く根拠になります。

2. ハローワークへの通報

当該の応募者を紹介したハローワークの窓口に連絡し、事象を詳細に報告してください。(求人者はブラックリストに入り紹介を拒否されます)

  • 目的: その応募者のハローワーク利用停止措置や、他の企業への被害防止のためです。
  • 記録: ハローワーク側でも「要注意人物」としてマークされます。

3. 社内の安全確保

  • 情報の共有: 受付担当や全社員に、その人物が来社する可能性があることを共有してください。
  • 入館制限: 不審な来客がないか、セキュリティを一時的に強化してください。

今後のリスク回避策

ハローワークには多様な層が登録しているため、今回のような極端なケースに遭遇する確率をゼロにはできませんが、以下の対策でリスクを最小化できます。

対策項目具体的な内容
通知方法の定型化感情を逆なでしない、極めて事務的で丁寧な文面(「あしきり」を感じさせない表現)を徹底する。
連絡先の制限担当者の個人の連絡先(携帯番号など)は絶対に教えず、会社の代表電話や共有メールアドレスのみでやり取りする。
理由の非開示不採用理由は「総合的な判断」と貫き、詳細を教えない(議論の余地を与えない)。

今後の採用チャネルの検討

もし予算が許すのであれば、以下のような「有料媒体」へのシフトを検討するタイミングかもしれません。

  • 求人サイト(リクナビ、マイナビ等): 登録時に本人確認や規約への同意が厳格なため、一定のフィルタリング機能が期待できます。
  • 人材紹介(エージェント): エージェントが事前に面談を行い、人柄や意欲をスクリーニングした人材のみを紹介してくれるため、今回のようなリスクを大幅に下げられます。

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