登山での地図読み
地図よもやま話
現在の地図
今でも山登りに欠かせないのが地形図です。
電子機器が発達した今でも、最終的には
紙ベースの地図は必要だと思います。
ただ、昔と違うのはいつでもパソコンで閲覧、
印刷可能な事。
(もちろん今でも各種地図が販売されてます)
国土地理院の地形図は膨大な量があるので、
紙地図で購入してたらそれは大変なものです。
しかもパソコンもない時代は
書店で購入したりしました。
昨今では登山に特化した地図が多く販売されていて
いろいろな情報を得る事ができます。
(山小屋の位置やコースタイム、連絡先等)
紙質も水気に強い物が使われています。
三角点と水準点
地図を語る上で必要な用語としては
三角点があります。
これは計測の基準となる石標で
山頂などでよく見かけますね。
この三角点があって初めて正しい地図が作れます。
測定には三角法を用いてましたが、昨今では
ほとんが衛星を使っての測量
(GNSS測量 Global Navigation Satellite Systems)
になってます。
三角法
下記のように辺BCの距離を測り
内角と1辺の長さからA点を割り出す。
これを連続して行う事で広範囲に測定して行きます。
その他は光学機器による各辺を測定する
三辺測量という方式も使われてます。
三角点には
一等から四等までありますが、
違いは以下の通りです。
水準点
こちらは高さの基準となる石標
国道沿いなどに設置されてます。
東京湾の平均海面を±0として
+24.3900m地点が日本水準地点になります。
これを基準に水準点を一定距離に設置。
その差異により標高を割り出します。
日本水準地点は東京都千代田区永田町1−1。
1等水準点は2km毎に設置され
2等3等水準点はそれを補完する役目があります。
磁石のはなし
北はN?
登山でコンパスは持って行くと思いますが、
コンパスのN極と実際の北にズレが有る事は
ご存知でしょうか?
北アルプスで考えると6°〜7°位は西を指しています。
これは地球の磁極と北極点の違いがあるからですが、
コンパスには修正する機能もありますので
覚えておくと良いでしょう。
市販地図の偏角の記載と見方
上の写真の「真北」と言うのは
北極点を目指してます(経度)
それに対し磁極の方向を示すのが磁北です。
コンパスの針は磁極を指しますので、
真北とはズレるわけです。
で、この事で何が困るんだろう?
と言う事ですが、
何もない平地や視界不良の草原を
A点からB点へコンパス頼りで動いた場合、
ズレが有るので目的地と差異が出てしまいます。
実際は視界不良などでなければ
地形などから修正は出来るとは思いますが、
出来るだけハッキリした地点
(三角点や眺望の利く場所など)
で地図チェックも必要です。
コンパスの機能
コンパスには偏角を見るための
方位角リングが外周にあります。
地図上に置き
7.2°リングを回して当てると
実際の北方が分かります。
山域によって角度は変わってきます。

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