冬山の必需品 サーモス
厳しい環境で真価を発揮する山専ボトル
冬山の厳しさ
冬になりますと暖かいものが
恋しくなります。
ましてや氷点下の世界になれば言わずもがな。
北アルプスの2,500m辺りの真冬の気温は
平穏時でもマイナス10~15℃くらい。
特に夜間などは、
テントの中の飲み水も凍ってしまいます。
それを防ぐために、シュラフの中に放り込んで
寝たりしたものです。
3,000m稜線では更に気温が下がりますが、
一番怖いのが稜線を吹抜ける風。
冬は風速20m以上になる事が
珍しくありませんが、
風速1m吹けば体感温度は1℃下がります。
長時間の冬山山行では
防寒はしていても体の芯まで
冷えてしまいます。
そんな冬山に絶対必要な物の一つが
保温ボトルです。
朝、テントでお湯を沸かして入れて
行動開始すれば1日は十分に持ちます。
テルモス?サーモス?
昔は山では「テルモス」と呼ばれてました。
テルモスというのはドイツ語で魔法瓶。
サーモスの名前の由来も同じで
英語読みだとサーモスになるのです。
今でも年配の登山者は「テルモス」で通じ合えます。
苦楽を共にした旧山専用ボトル
私が愛用していたのが、
サーモスの山専用シリーズ初代。
(底面のラベルにはFOM-501と記載あり)
10年前から昔のモデルを使っていました。
表面はボコボコですが、今でも現役で使えてます。
しかし今の保温ボトルは保温性能が凄いということで
今回リニューアルしました。
今回購入したのはサーモスFFX-501です。
500ml、重さは約280gです。
THERMOS(サーモス) 山専用ステンレスボトル500ml FFX-501 (サンドベージュ(SDBE))

カタログスペックが凄い
メーカー公称スペックでは、
環境温度20℃で湯温95℃の湯が
6時間後77℃と謳っています。
保冷については
4℃以下の水が、室温20℃で6時間後に
10℃以下となってます。
サーモスブランドの中では
一般の製品は保温性能は65℃〜70℃
位ですので、とても高性能と言えます。
構造は
本体の構造は写真の様になってます。
この3ピースは昔から変わりませんが、内蓋の開け方は
より熱が逃げにくい構造の様です。
個人的な感想ですが、
山では直接口へ運ぶタイプよりは
コップ式の方が使い勝手も良いです。
また衛生上も好ましいでしょう。

登山用語?テルモス?サーモス?
余談ですが、
私が山を始めた頃、サーモスのことをテルモス
と呼んでいた記憶があります。
当時は会社名を誤読してるのかな?
と思った物です。
巷には諸説にはあり、
テルモス=魔法瓶と言うことなのだが、
実はギリシャ語の熱を意味する「Therme」
が語源らしく、ドイツ語読みではテルモスなのだとか。
明治時代、日本で初めて販売された魔法瓶が
この「テルモス」で、当時の社名テルモス
が定着したと思われます。
その後、英語読みのサーモ(サーモス)
へと変わったとの事です。
100年以上の歴史がある会社らしい
エピソードですね。
FFX-501と旧山専ボトル
実測してみました
この商品、その辺のお店ではあまりお目にかかりませんが、
登山用品店に行けば確実にある商品です。
街用のそれとは一線を画する性能を試してみました。
昨今のコロナ流行でなかなか山には行けませんが、
自宅の冷蔵庫(冷凍庫)で実証です。
測定環境
まずは環境説明
冷凍庫内温度は−23℃
その中に24時間入れておき、翌日の温度を
実測しました。



冷凍庫へ入れて24時間様子を見ます

結果は
水温を測ってみると


−23℃の環境下での性能試験(24時間)
-23℃での24時間の温度変化
FFX-501は95.9℃ ⇨ 38.6℃
旧製品 94.4℃ ⇨ 28.4℃
と10℃の差がありました
実際飲んでみると
旧製品はほぼ水に近かったですが、
FFX-501は約40℃のちゃんとしたお湯でした。
−23℃という環境を考えれば凄い性能です。
寒い山の中で心と体を温めてくれる
山専ボトル
いろんな山で良き友となりそうです。
※もちろん街でも威力発揮しますよ
THERMOS(サーモス) 山専用ステンレスボトル500ml FFX-501 (サンドベージュ(SDBE))

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